僕は幻想とリアルが共存したものが好きです。物語でもフィクションだけど所々現実のことを描いていたり、設定はぶっ飛んでいるのに実世界でもありうる人間模様を描いている作品に惹かれます。最近はコロナの感染症の影響なのか、人類が何かしらの影響で危機的状況に陥った時にそれぞれの人々の心情が揺れ動く様やそれでも危機的状況に向き合って戦っていくストーリーの作品が流行る傾向にあるなと思いました。僕も今際の国のアリスや呪術廻戦などNetflixで流行っている作品を観て面白いなと感じました。今際の国のアリスと呪術廻戦の2つの作品を観て、僕は人間の弱さと強さに触れることができました。その弱さの部分は人間誰しも生きていればどこかで直面し、直面した時にその強さの部分を出さなければならないと思っています。僕はこの長い人生の中ではとても小さなことですが、ボクシングで弱さの部分に直面することがあります。ボクシングでは自分がいて、相手がいて、審判がいます。自分やチームが勝つために、目の前の相手と戦います。目の前の相手に勝つためには、まず試合前までに自分やチームと向き合わなければなりません。様々な試練を乗り越え、自分やチームの弱い部分に打ち勝って、初めて相手と向き合います。この時点で9割勝敗が決まっていると言っても過言ではないと思います。相手に勝つためには、審判に自分の方が相手にパンチを当てて且つ魅せていたと思わせる必要があります。ボクシングという競技は、そのラウンドで勝った方に10点、負けた方に9点を与えるという点数の数値化はあるものの、そのラウンド内ではサッカーやバスケのようにゴールを決めて点数を取り合っているわけではありません。審判がそのラウンドを見た結果勝ったと思う方に10点つけます。例えばそのラウンドの中で前半相手が魅せていても、後半自分の方が魅せていれば、印象に残りやすい後半魅せていた自分の方が有利だと考えられます。ボクシングは闘いであり、演技でもあるんです。試合までの日常で自分が行なってきたリアルを相手にぶつけ、勝利の幻想を創りあげる、ボクシングは現世にある最高のエンターテーメントです。僕はそれをまず慶應の人、そして世間の人に知ってもらえるよう自分ができることからやろうと努めています。楽しいです。
読んでいただきありがとうございました。次は僕と同じ1年で慶應ボクシング部のフェニックス、ホンゼくんです。